ある夏の激しい雷雨の日のことでした。近くで大きな落雷の音が響いた直後、家中の電気が一瞬暗くなり、すぐに復旧したのですが、その日の夜にシャワーを浴びようとするとお湯が全く出なくなっていました。給湯器のリモコン画面には見たこともないエラーコードが表示されており、リセット操作を繰り返しても一向に改善する気配がありません。翌朝、メーカーの修理担当者に点検してもらったところ、落雷による過電流で内部の電子基板が完全に焼き切れているとの診断を受けました。修理費用を見積もってもらうと、基板の交換と工賃で約五万円、もし本体ごと交換するなら二十万円以上の出費になると言われ、あまりの痛手で頭を抱えてしまいました。その時、修理業者の方がふと火災保険の落雷補償が使えるかもしれないと教えてくれたのです。半信半疑で保険会社に連絡してみると、私の契約には落雷による建物の付属設備の被害も含まれていることが分かりました。申請のために必要なのは、故障した箇所の写真と、業者による落雷が原因である旨の修理見積書、そして保険金請求書だけでした。幸いなことに、業者が基板が焦げている写真を撮影してくれていたため、手続きはスムーズに進みました。保険会社からは、数日後に全額ではないものの、自己負担額を差し引いた大部分の費用が保険金として支払われるとの連絡があり、心から安堵しました。もしこのアドバイスがなければ、私は全額を貯金から支払っていたことでしょう。火災保険という名前のイメージから、火事以外の災害、特に目に見えない電気的なダメージまで補償されるとは思ってもみませんでした。今回の経験を通じて学んだのは、自然災害による家電や住宅設備の故障は、まず保険の契約書を読み返すことが何よりも重要だということです。特に給湯器のような高額な設備は、不測の事態に備えて手厚い補償に入っておく価値があると感じました。落雷は誰のせいでもありませんが、その被害を最小限に抑える仕組みがすでに手元にあるかもしれないということを、同じようなトラブルに遭った方々に伝えたいと思います。
落雷で壊れた給湯器を火災保険の申請で安く直した体験記